アンチエイジング(抗加齢)の専門医である私が、20年間続けている若返り健康法があります。
そのキーワードは「原人」です。

人は「便利」でダメになる

唐突ですが、便利な生活にどっぷり浸かっていませんか?

便利さはときに人をダメにしていまうことがあります。これは私が医師として患者さんを診てきた結果、確信していることです。病気、老化、肥満など、症例に枚挙にいとまがありません。
現代人は、怖いほど便利な社会に生きています。エアコンで快適な室温のなか、リモコン操作でテレビを見る。パソコンで世界の情報をリアルタイムで知る。欲しいものはインターネット注文ですぐ届く。
家事は全自動洗濯機や食器洗い機、ロボット掃除機が大活躍。自動車や発達した交通網のおかげで、ほとんど歩かずに目的地に行ける。コンビニエンスストアでは食べ物や雑貨が24時間手に入る…。

そんな便利な生活に慣れすぎていませんか?

便利さは加速するばかりで、ひと昔前なら自分の手で、体で、脳でやっていたことを、私たちは「めんどうだ」「不便だ」と感じるようになっています。
これは進歩でしょうか。退化でしょうか。

確かなのは、人間の心身がこの便利さに対応できていないということです。自分たちが求めて作り出した便利な世の中に、自分たちがついていけずに、さまざまな病気や老化を生んでいるのです。
さらに、そうして生まれた病気や老化を、薬や、サプリメント(栄養補助食品)という、これまた便利なもので穴埋めしようとしています。進むべき方向を誤っていないでしょうか。

「都市型原人」という生き方

私がその疑念を抱くようになったのは、20代の頃、現代社会の利便性にどっぷり浸かった結果、肥満、成人型ぜんそく、不眠症などに悩まされ、全身が不調だらけになったからです。
その後、自衛隊の医官となった私は、医師として部隊に同行するサバイバル訓練で文明と完全に隔離されたことで、体調が劇的に回復する経験をしました。以来、私は「現代の“便利”を少しだけ手放す」という生き方を始めたのです。

「都市型原人」とは、その生き方を指しています。
ここでいう原人は、必ずしも人類史でいう厳密な用語ではなく、文明社会以前にいきていた私たちの祖先をイメージしたものです。自動車などの移動手段や、オートマチックな機器がなかった時代に生きていた人たちを象徴する言葉としてとらえてください。

もちろん現代で、原人そのものの生活を送るのは到底不可能です。しかし、「都市型原人生活」だったらどうでしょう。都市型とは、都会だけではなく、地方を含めた現代社会の機能やシステムを指しています。つまり、「今の時代のグッズやネットワークなども活用しながら(都市型)、生活に原人的な感覚を取り入れよう(原人生活)」ということです。

都市と原人。一見、矛盾する言葉ですが、両者を結びつけることで、大事なものが見えてきます。

都市型原人生活をゲームとして取り入れる

都市型原人生活でポイントとなるのが次の4つです。

  • 重力を感じる
  • 地球時間で生きる
  • 五感を取り戻す
  • 原人感覚で食べる

具体的な手法は割愛しますが、いずれも便利を手放す分、少し手間がかかります。それを義務と思うとつまらないので、遊びやゲームとして楽しむのがコツです。

体年齢の若返りを実感

都市型原人生活を続けるにつれて、かつて私を悩ませた倦怠感やぜんそく、不眠などはすっかり消え去り、50歳代の今、30代の頃よりはるかに元気です。55歳の時に受けたアンチエイジングドックでは、筋年齢、骨年齢、ホルモン年齢、神経年齢がいずれも30代後半〜40代前半という結果が出ました。老化の危険因子を診る判定法では、免疫機能、代謝機能は100点、生活習慣、ストレス抵抗性、抗酸化能は90点以上でした。

50歳になってから始めたフルマラソンを完走できるのも、楽々と富士山を登ることができるのも、55歳でトライアスロンができるのも、都市型原人生活のおかげです。

「病気」ではない「不調」に悩まされる現代人

世の中には、現代医療では治せない不調に悩む人たちがたくさんいます。

  • 疲れが取れず、朝サッと起きられない
  • 頭痛や不眠が慢性化している
  • うつっぽい
  • 胃が重く、胸焼けする
  • 便秘や下痢をくり返す

私のクリニックにも、これらの不調を抱えた多くの人が来院されます。その大部分は、医学的な検査をしても「異常なし」という結果が出る人たちです。ところが、私が実践している都市型原人生活を折に触れて患者さんにも勧めていたところ、不調がみるみる解消し、原人生活を続けるごとに皆さん元気に若々しくなっていきました。

  • なにをしてもやせられなかったのに、みるみる減量していき、更年期障害の症状まで消え去った
  • 糖尿病が悪化して悩んでいたが、急速に検査値が改善して、インスリン注射も不要になった
  • 脂質異常症、慢性胃炎、貧血などがあり、10種類以上の薬を飲んでいたのに、不調が消えて薬を1種類に減らすことができた
  • 体重100kgから30kgの減量に成功し、フルマラソンを完走できた

などの具体例もありました。このほか、がんの治療や、増加の一途をたどる認知症の予防・改善にも有効だと感じています。都市型原人生活は、現代人の不調を一掃する切り札といってもよいでしょう。

メディテスは、この都市型原人生活を患者さんのライフスタイルに合わせて提案し、サポートすることができるプログラムです。一人ではできない、続かないことでも、見守ってくれる人がいることで頑張れる。このプログラムで理想の自分と病気や不調知らずの健康体を手に入れていきましょう。

 

著者
青木晃(医師)

◼プロフィール

防衛医大、東大医学部付属病院などで、内分泌・代謝内科、腫瘍内科の臨床研究に従事。
多くの生活習慣病患者、がん患者の診療を通し、従来の日本の保険医療の限界を痛感。日本の生活習慣病、がん疾患の撲滅のための診療を実践。「老化が病気を引き起こす」という観点からアンチエイジング(抗加齢)医学のフィールドにおいて早くから活躍。
2007年10月、順天堂大学大学院に開設されたアンチエイジング医学の講座「加齢制御医学講座」の准教授に就任し、抗加齢医学の臨床・研究・教育にも従事。
TV、ラジオの健康情報番組への出演、多数の雑誌内特集記事の監修、書籍の執筆や講演活動などを幅広く行い、生活習慣病予防、抗加齢医学の啓発に従事。日本抗加齢医学会役員としても、日本全国のアンチエイジングクリニック、アンチエイジング関連施設での指導・アドバイス、講演会等を行っている。
自らもアンチエイジングライフを日々の生活の中で実践し、ホルモン年齢、脳年齢、筋・骨年齢などはすべて30代前半の体内年齢をキープしている。

◼所属学会

・日本健康医療学会常任理事
・日本エイジマネージメント医療研究機構理事
・日本抗加齢医学会評議員
・日本内科学会認定内科医
・日本抗加齢医学会専門医
・日本健康医療学会認定医

◼主な著書・共著

『モナリザエクササイズ』(エクスナレッジ)
『40歳からのタイプ別 ダイエット診断』(竹書房)
『いい睡眠があなたを10歳若くする』(青春出版社)
『一生若くいられる「都市型原人」という生き方』(マキノ出版)
など、多数。