ダイエットでは、もはや当たり前になっている糖質制限。
しかし、やみくもに炭水化物の摂取を控えるのはNGです。実は糖質制限にもルールがあることをご存知ですか?

身近なダイエット法だからこそ、きちんとしたやり方を知るために。糖質制限を医師がわかりやすく説明します。

糖質制限のメカニズムと落とし穴

ダイエットにおいて、食生活の見直しは必要不可欠。頑張ってダイエットをしようと思って、まずは「主食抜き」の糖質制限をやってみた、という経験はありませんか?

「食事から摂る糖質を制限することで、体を動かすエネルギーとして体内の脂肪が燃焼されるため、脂肪が減って痩せる」というのが糖質制限ダイエットのメカニズムです。

今まで糖質に偏った食事をしていた人ほど、糖質制限ダイエットの効果を感じられるかもしれません。しかし、糖質制限中の食事内容に気をつけなければ、体調不良になってしまうこともあります。たとえば、糖質を制限したいからといって食事量を減らしすぎると、体に必要な栄養素が不足してしまうことがあります。エネルギー不足により、だるさを感じたり、ちょっと動くだけで疲れやすくなったりします。もっともひどい場合には、脱水症状を起こしたり、動脈硬化を引き起こす原因になってしまうことも。

糖質を制限しても栄養はしっかり摂取

糖質制限を行う場合には、必要な栄養をしっかりと摂取し、バランスのとれた食事にすることが重要なポイントです。

具体的にはタンパク質・ビタミン・ミネラルなどの栄養素をしっかり摂取することが重要です。また、糖質を制限すると水分の摂取量も減るため、十分な水分補給を心がけることも大事なポイントです。

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糖質制限は実は「簡単じゃない」

糖質制限自体は「糖質」をカットした食事をするだけなので、簡単にできそうなイメージがあり、一気に人気の健康法・ダイエット法として広まりました。

ただ、先ほどもお伝えしたバランスのとれた食事適切な水分補給に加えて、糖質制限では糖質制限を行う期間も重要なポイントなんです。長期で行うことは体への負担が大きくなり、短期でも効果が実感できなかったり…。体の状態によっては糖質制限を継続することが不調を招くことにもなりえます。

また、体の代謝機能(脂肪が燃える効率の良さなど)には個人差があり、まったく同じ食事でも人によってはあまり効果を感じないことも珍しくありません。

自分がどんな食事で、どのくらいの期間で糖質制限をしたら良いか。それをしっかり見極めるのが糖質制限によるダイエット成功の鍵。だからこそ、実は糖質制限は、素人の個人判断では難しい要素がたくさんあります。

過去には医師の方でさえ、糖質制限にチャレンジして激痩せし、その後緊急搬送された例もあるほどです。たとえ医師でも、きちんとした知識や理解を持って糖質制限をしないと、逆に体を悪くしてしまうということです。column.1805-2-3

【監修医師】
青木晃(医師)

◼プロフィール

防衛医大、東大医学部付属病院などで、内分泌・代謝内科、腫瘍内科の臨床研究に従事。
多くの生活習慣病患者、がん患者の診療を通し、従来の日本の保険医療の限界を痛感。日本の生活習慣病、がん疾患の撲滅のための診療を実践。「老化が病気を引き起こす」という観点からアンチエイジング(抗加齢)医学のフィールドにおいて早くから活躍。
2007年10月、順天堂大学大学院に開設されたアンチエイジング医学の講座「加齢制御医学講座」の准教授に就任し、抗加齢医学の臨床・研究・教育にも従事。
TV、ラジオの健康情報番組への出演、多数の雑誌内特集記事の監修、書籍の執筆や講演活動などを幅広く行い、生活習慣病予防、抗加齢医学の啓発に従事。日本抗加齢医学会役員としても、日本全国のアンチエイジングクリニック、アンチエイジング関連施設での指導・アドバイス、講演会等を行っている。
自らもアンチエイジングライフを日々の生活の中で実践し、ホルモン年齢、脳年齢、筋・骨年齢などはすべて30代前半の体内年齢をキープしている。

◼所属学会

・日本健康医療学会常任理事
・日本エイジマネージメント医療研究機構理事
・日本抗加齢医学会評議員
・日本内科学会認定内科医
・日本抗加齢医学会専門医
・日本健康医療学会認定医

◼主な著書・共著

『モナリザエクササイズ』(エクスナレッジ)
『40歳からのタイプ別 ダイエット診断』(竹書房)
『いい睡眠があなたを10歳若くする』(青春出版社)
『一生若くいられる「都市型原人」という生き方』(マキノ出版)
など、多数。